キャリアアンカーとは〜キャリアプランを立てよう〜
この記事では近年注目されている「キャリアアンカー」という考え方について説明していきます。
就活の際に行う「自己分析」にも通じるものがありますので、ぜひ読んでみてください。
キャリアアンカーとは
これはキャリアプランを立てるときに、とても大事な言葉ですが、
アンカー、つまり(船の)いかりのことを知っていれば、意味を想像できるのではないでしょうか?
アンカーとはご存知の通り、船が流れないために、綱や鎖につけて水底に沈めておくおもりのことです。それを沈めておくことで上の画像のように不安定な海の上でも船は停泊することができるんです。(カリブの海賊たちが錨をおろせ!と言っているのを聞いたことがあるのでは?)
なので、キャリアアンカーとは、人生において船の錨と同じような役割を果たす、
キャリアを選択する際の重要な判断基準、これだけは絶対に譲れないという価値観・条件・目的のことです。
キャリアアンカーの考え方
キャリアアンカーを考える上でとても大事なのは、今の自分を形作った大きなきっかけとなる出来事、つまり、原体験です。
例えば、部活で部長をしており、苦しいこともあったけどチームをまとめて勝利したときに大きな達成感を感じた、とか
自分が病気になったとき助けてくれたお医者さんを尊敬しているとか
成績が上がってみんなに褒められたのが嬉しくて、次の試験も頑張れたという些細なものも
みんな原体験になり得ます。
自分の人生の中で、嬉しかったことや印象に残っていることを時間をかけて思い出し、
どうしてそういう行動をとったのか、なぜその選択をしたのか、に着目して考えていくと
「自分は人を率いて頼りにしてもらえるのが好きなんだ」とか
「自分が目標とする人は昔会ったあの人だ」とか
「自分はルールに縛られるより、自由だけど自己責任の世界にいる方が好きらしい」とか
自分の中にある判断基準の種をいくつか見つけられるはずです。
さて、考えてみたけど、全然見つからないよ、という人にヒントを出しましょう。
このキャリアアンカーという言葉は、アメリカの組織心理学者エドガー・シャイン氏の提唱してできました。
そして彼がいうには、キャリアアンカーには大きく分けて8つのテーマがあります。
責任ある立場にたつ(全般管理コンピタンス)
会社や組織の中で、部下を率いて仕事を行うような責任ある仕事につきたいと思うか否かのことを指しています。
部活や委員会の中で、人を率いる立場にたつのが好きか、そういう観点で自分の人生を振り返ってみましょう。
専門性を高める(専門・職能別コンピタンス)
ある特定のスキルや知識を極めていくことが好きかどうか、です。
今までの経験の中で、あるものに熱中したとか、めちゃめちゃハマってとっても上手くなったものがあるといった人は、このタイプを満たすのかもしれません
安定・保障
一つのコミュニティに属して忠誠を尽くしながら、その見返りとしての安定をとるか否かのことです。
リスクがあるものに挑戦するタイプかそうでないタイプかとも言えますね。
創造性
新しいものにチャレンジするのが好きか否かのことです。
これに当てはまる人はリスクを恐れない起業家タイプと言えます。
自律と独立
ルールや既存の権威に従うことをよしとせず、自分のやり方をつら抜くタイプかどうかです。
優等生タイプか否かというわけですね。
社会貢献
人のためになることを行うと幸せを感じるタイプか否かということです。
ボランティアをするのが好きなタイプの人などが当てはまるのではないでしょうか。
チャレンジ精神
文字通り、チャレンジ精神が旺盛かどうかということです。
解決の困難な問題、物事が簡単に進まない逆境に燃えるタイプかどうか自分の人生を振り返ってみましょう。
ワークライフバランス
仕事と人生の質を両立しようとする志向があるかないかということです。
家族を大事にしたい人はこちらに当たります。
キャリアアンカーを考えるときには、以上8つの観点が自分に当てはまるかどうかを基準に考えてみることをオススメします。
学生時代のエピソードからでも案外見つかるものですよ。
おわりに
いかがでしたか?
キャリアアンカーは実際に仕事をしてみて、尊敬できる先輩ややりがいを感じた仕事内容を見つけ、30才前後で固まるものだと言われています。
学生のうちから二度と揺らがないものを考えるのは難しいかと思いますが、
一度時間をとってキャリアアンカーを探してみてください!
これから自分が何を目指すのかがぼんやりとわかると思います!
そしてキャリアアンカーがある程度見えてきたら、次の記事でキャリアプランを考えていきましょう。
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